第六回ポイント講座(数IIB シグマの計算 等差数列、等比数列の和)

query_builder 2023/05/02
ブログ
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こんにちは。

 

オンライン講座の採点をしている稲荷興心です。

ゴールデンウィークなので関東に就職した友人と会いましたが、卒業後一ヶ月ほどしか経っていなかったため、近況報告の内容があまりなく少し困りました。(写真は夜の京都タワーです。)多くの企業で新入社員でも5月の一日と二日は休みになっているみたいですね。

 

さて、採点中に感じた典型的なミスや勘違いについて書くブログの第六回目です。今回は数IIBのシグマの計算について書きたいと思います。簡単な計算なのでどのように計算しても基本的には良いですが、こういった計算は「ミスなく速く」が大事になるのでそういった点に着目してみましょう。問題は以下になります。

 

この問題については、いずれもk5から20へと変化する間の和になっています。(1)は等差数列の和、(2)は等比数列の和の計算です。最初によく見かける解答について書いておきましょう。

 

(1)について

 

(2)について

 

いずれも以下の公式を使える形に変形しています。

 

ただ、このやり方は無駄が多いように感じます。具体的には、一つのかたまりとして扱える部分を分けて計算していることや、k=1から開始される和の公式の形に変形している点が気になります。

 

ではどのようにすれば一気に計算できて簡単に答えが求まるかを考えてみましょう。

 

等差数列の和(1)についてはガウスの少年時代の話などから有名なので知っているかもしれません。順番を入れ替えて等差数列の和を2回足してみるという方法です。そうすると等差数列なので隣の同士の差は一定(公差 : 3)となっています。つまり縦に並んだ数を足してあげると全て同じになります(今回は65)。

 

この一定の数が項数(今回は20-5+1=16個)だけ存在するので、今回の答えは520となります。

 

つまり今回得られる等比数列の和の公式は「(初項+最後の項)×項数÷2」となります。これはいつでも成立するので理屈まで理解していつでも使えるようにしておきましょう。

 

次に(2)の等比数列について、一般的な公式を考えてみましょう。下の計算を確認してみてください。

 

この計算から、各項は初項で割ると公比の累乗になっていることがわかります。公比の0乗から(項数-1)乗までの累乗の和は(公比-1)/(公比-1)を掛けることで、シグマの中身を隣り合う項の形にでき、計算ができるようになります。結果として以下の公式が導かれます。

 

以上の結果から等差数列や等比数列の和において、項の形を変形することなく、k=1以外から開始されるような場合でも成り立つ公式が出てきました。

 

今回の話について、どちらの計算でも公式を適用しているだけで同じ計算だと思う人が結構いるのではないかと感じていますが、根本的な思考が少し違います。最初に紹介した方法は知っている公式に与えられた式を近づけることを目的としていますが、後から紹介した方法は公式を与えられた式に適用できるように公式を変形しています。

 

公式を覚えて、どの公式が当てはまるかを考えるのに躍起になる人がいますが、公式がどのような経緯によってもたらされるかを知り、もっと柔軟に使えるようになることが重要であることを強調しておきます。また、公式を導く過程において使われる知識が他に適用できることもよくある話なので、公式を覚えたら終わりと考えるのではなく定期的に導出をしてみることもいい勉強になると思います。おそらく何度かやっているうちに勝手に公式が身についていることに気がつくでしょう。

 

今回は公式についての話でした。



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