第二回ポイント講座(数IA 不等式の証明)
こんにちは。
オンライン講座の採点をしている稲荷興心です。
最近、ベランダで育てている果樹の新芽が出てきて、枯れていなかったことに安心しました。
さて、採点中に感じた典型的なミスや勘違いについて書くブログの第二回目です。今回は数IAの不等式の証明の「x2+1≧-2xを証明せよ」といった問題について書いてみたいと思います。非常に単純な問題ですが、多くの解答で書き方に問題が見受けられました。まずは二つの解答を見比べてみてください。
解答①
x2+1-(-2x)=(x+1)2≧0
よってx2+1≧-2xは示された。
解答②
x2+1≧-2x
x2+2x+1≧0
(x+1)2≧0
よってx2+1≧-2xは示された。
どちらの解答が減点される解答でしょうか。解答②の方が丁寧に式変形をしているように思えますが、実は解答②の書き方では減点の対象となります。
次の文章で考えてみるとわかりやすいかもしれません。
「AならばBである。Bは正しい。よってAも正しい。」
これは「BならばAである」が正しいかがわからないため、正しい議論であるかについて疑問が残ります。
「AとBが同値な条件」、つまり「AならばBであり、かつBならばAである」ときに「Bが正しいのでAも正しい」というと問題はありません。今回はA : x2+1≧-2xとB : (x+1)2≧0は同値な変形であるため、解答②において同値であることを明記すれば正しい解答になります。
ただし、もし自分が同値な変形であるとわかって変形していても、解答②のようにそれを明記せずに解答を書いてしまうと、それは相手からは「わかっていない」とみなされてしまいます。
こういったリスクが存在するため、不等式の証明においては不等式の左辺と右辺の大きい方から小さい方を引いた式を変形して0以上(もしくは0より大きい)を示す、解答①のような方法をお勧めします。
ときどき塾の生徒から「解答の書き方がわかりません」と言われることがありますが、そう思ったときは自分の解答を一度読み直してみることをお勧めします。自分が考えたことが全て書かれているかを確認することが大事です。最初は考えたことを過剰に書きすぎるぐらいで問題ないと思います。これを続けることで段々と要点をおさえた書き方ができるようになります。解答の書き方も一つの技術なので、高校数学を進めるにあたって習得していきましょう。
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