倍率中間発表から思うこと
こんにちは。
通信講座の採点をしている稲荷興心です。
最近観ていた全豪オープンテニスが終わってしまいました。昨日の男子決勝はとても面白い試合で最初から最後まで目が離せない展開でした。やっぱりスポーツはいいですね。
さて、国公立大学の現時点での倍率がだんだんと公表されるようになってきました。例年もそうですが、稲荷塾では京大を受ける生徒が比較的多いので京大の倍率は気になるところです。河合塾が発表している1/28時点の集計結果を見てみるとそこまで例年との差がないように見えます。2月2日が国公立大学の出願の締切となっているので、この段階では5日ほど猶予があるようですが、ここから各学部で大体一倍ほど倍率が上昇するのでしょう。工学部は第一志望と第二志望の二つを書けますが、近年の傾向通り情報学科が一番人気で、次いで建築学科、物理工学科となっているようです。この三つの学科は非常に人気が高いですね。一方、理工化学科(以前の工業化学)は現時点においても倍率が一倍を超えておらず、化学はあまり人気がないようです…。
工化(こうか:理工化学)はなんで人気がないのでしょうか…。1学年のおよそ一割近くもいるため(全体の募集人員が2643人に対し工化225人)、サークルなどで見かけることが非常に多い工化の学生ですが、彼らの話を聞いているととにかく忙しいとよく聞きます(ちなみに理学部はさらに人数は多いですが、あまり社交的な人が多くないのでサークルなどでは発見しにくいことが多いです笑)。4回生ぐらいで研究室に配属されると研究室の決まり事などを通達されますが、その中にコアタイムというものがよく含まれます。これは研究室に必ずいなければならない時間帯のことを指し、工化のある研究室では噂によると月曜日から土曜日の午前9時から午後9時がコアタイムに設定されているようです。これは仕方がない面もあって、化学反応の待ち時間が実験によっては非常に長くなるため、とも言っていました。逆に情報学科の学生の話を聞いていると、自宅でできる作業をわざわざ研究室に来てやる必要もないだろうということでコアタイム自体がなかったりします。化学が本当に好きでない場合はこの長時間の研究室生活は苦痛かもしれません。とはいえ、工化の研究室は多岐に渡るため、幅広い研究内容の中から興味があり、なおかつ雰囲気の合う研究室が多くの場合存在するので、これまで出会った工化の学生は自分の研究を楽しそうに話してくれることが多かったように思います。
工化は(ほぼ?)全ての研究室が桂キャンパスにあるのも人気がない理由かもしれません。桂キャンパスの周辺は学生が楽しめるような施設があまりないため、研究室配属された際に桂に移り住むことを嫌がる学生が多いように感じます。一度移ってしまうとなかなか吉田キャンパスの周辺に住んでいる他の学部の友人と会いにくくなったりするのが嬉しくない理由の一つになっているのかもしれないなと思っています。ただ、これは工学部の他の学科でも同じことが言えるので工化の人気の低迷には関係がない気もします。
結局化学自体の人気が低迷していることが工化の人気の低迷に直接影響を与えているのでしょうね。情報学科の人気は上がる一方ですし。時代の流れのようなものを感じます。ただ、途中でも触れましたが、工化でできることは個人的には魅力的な内容が多いと思っているので、穴場と思って飛び込んでみるのも良いのではないでしょうか。きっと入学して何年か後には化学のスペシャリストになれていることでしょう。おすすめの学科です。
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