【先取り学習 大学受験】高校数学を2年早い進度で学習して京大を受けた結果
大学受験のための数学の勉強法や学習進度についてブログ記事を書いてきましたが、今回は私(大塚)自身の経験について書きます。
私も中高生のときに稲荷塾で勉強していましたので、どのように進めてどうなったのか、具体的なイメージがつかめるのではないかと思います。
紹介する内容
1.経歴
2.数学の学習進度と理解度
3.高校時点での模試の結果
4.大学受験の結果
5.考察
少しでも参考になればと思い、テストの得点や模試の偏差値についても、残っているものはできるだけ具体的に書いていきます。
経歴
中学:地元の公立中学校
高校:京都府立山城高校 文理総合科 (偏差値65程度)
現役:京都大学工学部物理工学科 不合格 → 1年間自宅浪人
浪人:京都大学総合人間学部(理系) 合格
結果からいうと、現役の大学受験には失敗しました。原因はいくつか考えられるので後で触れたいと思います。特に公立中学校・高校から東大・京大を目指す生徒には参考になるのではないかと思いますので、確認してみてください。
ただ、高校数学を早い段階で学習したこと自体は良かったと思います。どのように進めて、どう良かったのかについて、これから紹介していきます。
それから高校についてですが、京都府の公立高校には御三家と呼ばれる堀川・嵯峨野・西京の3つの人気高校があります。しかし、出される課題が多くてやりたいように勉強できないのではないかという理由から、上位校より少しレベルを下げて山城高校に進学しました。後から振り返ると、これも現役受験に失敗した原因の一つだったように思います。
数学の学習進度と理解度
稲荷塾の授業を受けて、次のように通常より2年早い進度で進めました。
中1: 中学数学
中2: 数ⅠA
中3: 数ⅡB
高1: 数Ⅲ
高2: 演習
高3: 演習
中3で数ⅡBをしていますが、これについて補足しておきます。
私の場合は、難関高校を受験しなかったので受験勉強にはあまり力を入れませんでしたが、以前のブログでも紹介した通り、公立中学校の生徒の場合は、中3では高校数学をいったんストップして高校受験の勉強をするのがおすすめです。
中学生で高校数学を始めてどの程度理解できるのかということについては、数ⅠA・数ⅡBクラスを受講したときの単元テストの結果が残っていました。
数ⅠA:平均55点
数と式:56点 不等式の証明:44点 2次関数:20点 論理:78点 三角比:39点 確率:95点
数ⅡB:平均37点
指数対数:53点 数列:39点 ベクトル:51点 図形と方程式:28点 微分:6点 積分:47点
稲荷塾の単元テストは一般的な高校の定期テストと比較すると少し難しく、各クラスの平均点の目標は50点です。これは、たとえば数ⅠAであれば河合塾の全統高1模試で偏差値70程度で、東大・京大を目指す生徒が初めて数ⅠAを学習するときに目標にする基準でもあります。
私の場合、数ⅠAは(単元にもよりますが)ある程度理解できていたのに対し、数ⅡBに入ってからは苦戦していたことが分かります。
記憶に残っている感覚としては、授業内容はなんとなく理解できて、教科書にあるような基礎的な問題であれば解けるけれども、他人に説明できるほどは理解できていないといった感じでした。
高校時点での模試の結果
稲荷塾でのテスト結果だけでは理解度が分かりにくいかもしれませんので、高校生になってから実際に受けた全統模試の結果についても紹介します。それぞれ、全国での偏差値です。
高1模試 第1回:73.0 第2回:77.0
高2模試 第1回:75.0 第2回:73.3 第3回:78.1
高校生になってからは、安定して偏差値70以上が取れる程度には学力が上がっていました。
これが先取り学習のメリットだと思いますが、それぞれの学習内容について学校の授業で習うときには簡単に復習をするだけで十分になります。中学・高校を通して定期テストでの数学の勉強はほとんど必要ないので、自分だけ重い科目が一つないような感覚で、他教科の勉強も有理に進めることができました。
大学受験の得点
先取り学習の利点を活かしてそのまま現役合格できれば良かったのですが、そうならず、結局京大を2回受験しました。それぞれの得点は以下の通りです。
(現役のときは記録が残っていなかったのでだいたいの得点です。それぞれの分母は配点です。)
現役:工学部物理工学科
→ 合計:500点 合格最低点:532点
センター 国語:35/50 地理:70/100 英語:40/50
二次 国語:20/100 数学:105/250 理科:130/250 英語:100/200
浪人:総合人間学部(理系)
→ 合計:507.5点 合格最低点:409.5点
センター 地理:80/100
二次 国語:67.5/150 数学:150/200 理科:131/200 英語:79/150
考察
結果として現役受験には失敗しましたが、その原因としては以下のことが考えられます。
・高2の夏から部活動に力を入れてしまった
テニス部に所属していたのですが、最後にインターハイに出たいと思い、高2の夏から練習量を増やしてしまいました。(結局インターハイには出られませんでしたが・・・)
先取り学習のメリットは、高校課程の一通りの学習が早い段階で終了することで、残りの期間で入試問題での演習が十分できたり、理科の勉強に時間をかけられる点です。受験生になる重要な時期に勉強時間が減ったことで、このメリットを活かしきれなかったことになります。
・難関高校に進学しなかった
上にも書いた通り、進学校とはいえない高校に進学したため、高校の授業はどの科目も高3の最後にセンター試験対策をする程度のレベルでした。たとえ自学自習が得意な生徒であったとしても、高校3年間の授業時間はそれなりの時間になりますし、身近に競い合える友達がいたほうが良いので、できるならばある程度は進学実績のある高校に進学することをおすすめします。
(高校生活は楽しみましたし、どの教科の先生も質問に行ったら納得するまで教えてくれましたが。)
・本番に弱かった
試験本番で力を発揮できることも重要です。私の場合は、二次試験1日目の数学が思うように解けなかったことで、2日目の理科で必要以上に力が入ってしまいました。これから受験の方は、リラックスして試験当日を迎えましょう。
最後に、稲荷塾の授業は私が高校数学を学んでいた約15年前から大きく変わりました。家庭での予習を中心とした反転授業を始めたことで、学習内容をしっかり身につけて先に進めるようになり、授業ペースも以前の倍になりました。そのため、高校に入学してから高校数学を始めても高2の夏までで高校課程が終わります。
さらに、今年度から通信制のオンライン講座ができたことで、居住地に関係なく受講でき、さらに自由にペースを上げて学習することも可能になりました。
公立中学校・高校から東大・京大や国公立大学医学部を目指したいという方は、ぜひ下のリンクからオンライン講座の詳細を確認してみてください。
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