趣味、彫刻

query_builder 2024/04/22
ブログ
鮭


こんにちは。

 

通信講座の採点をしている稲荷興心です。

ついに趣味にひと段落がついたので、今日は趣味のブログです。昨日ちょうどレッドサーモンが完成しました。といっても何のことか全く伝わりませんね(笑)。彫刻の話です。今日はそのレッドサーモンについて書いてみたいなと思っています。

 

どこから話を始めるべきか分かりませんが、まずはきっかけから書くのが良いでしょう。今年一月に北海道の函館に行ってきたところから話は始まります。なかなか良いところでしたが、観光に適した場所はあまり多くなく、滞在中は市街地や函館山の方をうろうろしただけでした(雪の五稜郭は見事なものでした)。わずかばかりの観光の途中、朝市と呼ばれる場所に立ち寄って木彫りの品物を売っているお店を見つけました。昔からどうも何かを作ってみたいという欲求が強かったせいか、惹きつけられるようにお店の品物を眺めてしまいましたが、あまりの値段の高さに一度は諦めたつもりでした。しかし翌日気がつくと足はお店の方に向かっており、店主といくつか話をしているうちに、飾られていた品物の一つを購入していました(笑)。値段は恐ろしくて思い出したくもありません…(下に画像を載せておきます)。

自宅に帰ってきて、いろいろな角度からエゾメバル(上の画像)を眺めていると、沸々と「自分でも魚を作ってみたい」という気持ちが湧いてきて抑えられなくなりましたが、いざ始めるとなると道具の用意から木材の入手まで何から手をつければ良いのか見当もつきません。実は木材といってもいろいろな種類があり(当たり前ですが)、種類によって難易度が変わってくるようです。そんなことを調べながら、「どうせなら詳しい人に教えてもらおう」と思いましたが、そんな特殊な趣味を持っている人は当然多くなく(笑)、探し当てるのに苦労しました。その途中で同じ生き物でも魚ではなく鳥なら彫っている人はたくさんいるなと思い至ってバードカービングの教室に通うことにしたのは良い判断だったと思います。教室は二週間に一回ですが、行くたびに新しい技術が学べているので面白いです(ジョウビタキという鳥を彫っている最中です)。マンネリ化はまだまだ先のことでしょう(笑)。


話が少し逸れてしまいました。魚を彫りたいという気持ちは鳥を彫っていても残っていたので、再度魚の彫刻について調べていると以前調べた時には目につかなかったサイトが見つかりました。「フィッシュカービング」と調べると良かったようです。そのサイトがこちらです。作品を眺めているだけでワクワクしませんか?京都に住んでいるので少し場所が遠く、直接通うことはできなさそうでしたが、通信講座があると書いてあったので連絡してみることにしました。楽しそうなことに対しての思い切りの良さには定評があります(笑)。始めてみると見本が送られてきて、それだけで始めて良かったなという気持ちになりました。見本の出来、すごいと思いませんか?

 

一応これは練習作品で、魚体の半面しか彫らなくても良いので大変ではない部類に入るようです。サイズも10cmほどなので大量に彫らないといけないというわけでもありません。その分細かくなるので、口の辺りは難しかったですが…。さて途中経過を見ていきましょう。

 

日付を見てみると3/22に始めたようです。最初は大まかには同じ形にくり抜かれた木材に線を引いていく作業をしました。

開始1日後です。使用したのはナイフですが、木が少し硬めなことと根を詰めてやったせいか指に水膨れができてしまいました。あまり一気にやってはいけないようです(笑)。胸鰭のあたりが上から見ると飛び出しているので、その部分だけ削りすぎないようにしています。

 


3日後です。上から見たときに引いた線にかなり近づいてきたので彫る方向を変えていくことにしました。これまで掘った面に線を再度書き、その線に近づくように彫っていきます。

一週間後ぐらいです。上の部分はかなり線に近づいてきました。この段階ではまだ胸鰭の位置を決めかねています。彫刻の怖いところは(といっても始めたてなんですが…)削りすぎると取り返しがつかないことです。そういったひりつくような感触は面白い部分でもありますね。完成したものも後ほど載せていますが、見本に比べて一回り大きくなっており、攻めの気持ちが足りていないような気がします…。

 

少し期間が空いて4/1の段階です。かなり下の部分も削れたので、そろそろ丸みをつけようかなという段階になりました。胸鰭にはまだ手をつけていません(笑)。

 

4/5になると少し丸みが出てきて、胸鰭もおおよその位置が決まりました。魚の鰭の構造を考えながら、どのように削ろうか考えている段階ですね。その頃から見本とは別にwebで実物の写真を探し始めている履歴が残っています(笑)。最近は調べれば出てくるのでかなり便利です。

4/7ではかなり丸さが出てきました。鰭の形も少しくっきりしてきています。

 

4/8には鰭の場所をほとんど決定し、顔の構造なども再度書き入れてイメージを明確にしています。先ほども書きましたが、見本より一回り大きくなってしまっているので、エラの場所なども見本と変えるべきか悩んでいる段階です。

 

4/9には一度決めたエラの位置を変えることにしたようです(笑)。かなり迷走していて、作業があまり進んでいません。尾鰭のところの段差が彫刻刀で削ったときに抉れてしまうので、やすりで形を整えた形跡がありますね。

4/10にはエラの段差を作っています。ここまでくると後戻りはできない感じがして一気に作業がしんどくなります…。段々と完成に近づいている感触もするので耐え難いというほどではありませんが。この日のうちに口の部分の空洞を作ろうと試みています。ここまでの部分では、丸みをつけ始めた段階から彫刻刀の印刀の6mmのものをずっと使用してきましたが、空洞を作るのには少し大きすぎたので3mmのものと4.5mmのものを追加で購入しました。

4/11には空洞が出来上がりました。出来上がった時には嬉しくなってこれで完成だ、などと思いましたが、少し冷静になって見返してみるともう少し頭の上の部分を削ったほうが良い気がしてきて少し削りました。2枚の写真を比べると僅かですが大きな違いを感じます。

 

その後やすりがけして、ジェッソという下地を塗り、再度やすりがけして、その後チタニウムホワイトという色を塗って色塗りの準備をしました。

 

ここからは散らかっている部屋の様子がわかってしまうので、あまり嬉しくありませんが何枚か写真を載せたいと思います。最後の目を入れたところで印象が引き締まった感じがして「画竜点睛を欠く」という言葉を実体験として得ることができました。

 

ということでとんでもなく長いブログになってしまいました。何かをきっかけに趣味を始めるのもいいことですね。彫刻は思うようにいかない部分が多く、忍耐力が問われる良い趣味であるように感じています。細かい作業が苦でないのであれば、一度試してみてはいかがでしょう。自分の好きなものを自分の手によって作り出すことができるというのは得難い経験だなと思います。まだまだ自分の思う通りに、とはいっていませんが。初めてでも怪我にさえ気をつければ案外楽しめる趣味だと思うので強くお勧めしておきます(笑)。


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