【通信 塾】『稲荷の独習数学』ガイド 5.6 方程式, 不等式
【補足説明】
p.193 不等式についての青色部分に
cosθ≧1/2 ⇔ -π/3+2πn≦θ≦π/3+2πn
とありますが、これについて説明します。たとえば下の図のように θ が -π/3 から π/3 の間にあれば単位円周上の点の x 座標が 1/2 以上になるので cosθ≧1/2 となります。さらに一周回って-π/3+2π≦θ≦π/3+2π つまり 5π/3≦θ≦7π/3 であっても cosθ≧1/2 となります。これらを一般的に表すと、-π/3+2πn≦θ≦π/3+2πn のときに cosθ≧1/2 となるということです。
sinθ≧1/2 については同じように考えることができます。
tanθ≧1/√3 の場合は、π/6≦θ<π/2 のときと、そこから半周ずつ回ったときに x=1 との交点の y 座標が 1/√3 以上となります。θ=π/2 や θ=3π/2 のように θ が y 軸上の点を表す角度のときは tanθ が定義されていないので、青色部分
tanθ≧1/√3 ⇔ π/6+πn≦θ<π/2+πn
の最後の不等号にイコールがつかないことに注意してください。
p.194 例題98の解答について解説します。
cos2θ=-√3/2 のとき、2θ は 5π/6 のところか -5π/6 のところにあるので、式にすると 2θ=±5π/6+2πn であり、両辺を2で割ると θ=±5π/12+πn となります。
n に整数を代入して ±5π/12+πn が 0 以上で 2π より小さくなる場合を考えると、
5π/12+0 (n=0)
-5π/12+π (n=1)
5π/12+π (n=1)
-5π/12+2π (n=2)
の4つに限られ、これらを計算すると θ=5π/12, 7π/12, 17π/12, 19π/12 となります。
p.195 例題99の解答の2行目から3行目で、
θ=2πn, 2πn/5
⇔ θ=2πn/5
のように 2πn をなくしていますが、これは 0≦θ<2π の範囲で θ=2πn となるのが n=0 のときの θ=0 だけであり、それを θ=2πn/5 に含めることができるからです。
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